寒干し大根ってなに?

Movie

「厳しい環境の中、限られた条件が揃わないと出来ない寒干し大根。
山之村で作り続ける私たちの思いを動画に込めました。」

すずしろグループについて

標高1,000mの盆地に広がる奥飛騨山之村地区。 7つの集落で構成されたその一帯を「山之村」と呼び、その愛称は地図には載っていません。 そんな山之村は「天空の里」「地図にない村」と呼ばれ、日本の里100選に選ばれるほど、 日本の原風景を色濃く残した地域です。

豪雪地帯でもある山之村の冬は、気温がマイナス20度まで温度が下がります。 そんな気候を利用して、山之村では昔から寒干し大根が作られてきました。

脈々と受け継がれてきた寒干し大根作りを継承するため、寒干し大根を商品化しようという 動きがありました。 そして、昭和61年、地元の女性たちが主導し「すずしろグループ」が結成されたのでした。 グループのメンバーがそれぞれ大根を栽培し、収穫した大根を土の中へ埋めます。 冬になり、気温が氷点下になると、それを掘り起こし、加工します。 昔から各家庭に伝わってきた方法は、変わらずにそのままの今でも同じ製法で作られます。 しかし、変わったこともあります。 それは調理の仕方。 グループのメンバーで、こんな風に調理したら美味しかった!と話しながら、作ったレシピ は、すき焼きやグラタンなど様々。

今年も、山之村地区では、かかさ達が寒干し大根の出来やレシピをワイワイと楽しそうに 話しているのです。

寒干し大根ができるまで

寒干し大根作りには、「凍み、太陽の光、風」の3つが不可欠。
夜間にはマイナス20度まで気温が下がる中、軒下に並べられた大根は凍り、
昼間、太陽の光が差すと、それが溶け、風に晒されて乾燥します。
凍みては溶けを繰り返し、約1ヶ月間軒下に晒された大根は、だんだんと飴色になり甘みを凝縮します。
天然のフリーズドライ食品はこうして出来上がるのです。
原材料の大根は全て山之村で作られたものを使用しています。
作れる量は限られますが、美味しさを保つために大根の生産からこだわって作っています。
  • 収穫後、雪が降るまで土の中に埋めて貯蔵します。
    外気温がマイナスになる頃、土の中から掘り出します。
  • 土中から掘り出した後の大根は
    丁寧に水洗いしてきれいにします。
  • 洗い上がった大根は皮をむき、輪切りにした後、
    30分ほど茹でます。
    全て外気温マイナスの厳しい環境の中、
    手作業で行っています。
  • 茹で終えた大根を串に通し、軒先に干します。
    山之村の-20℃にもなる厳しい寒さの中干すことで、
    徐々に小さく縮んでいきます。
    30日間ほど寒気に晒した後は、屋内で干して、
    完全に乾燥させます。
  • 出来上がった寒干し大根を集めて選別し、
    袋詰して完成します。
    寒干し大根の完成までには、山之村の厳しい寒さを始めとする自然の力と、
    生産に携わる人々の手間暇のかかった手仕事がかかせません。
    ここでしか作れない味を是非味わってみてください。

すずしろグループと寒干し大根の歩み

  • 昭和61年 女性グループを結成
  • 平成19年度食アメニティーコンテスト 農林水産大臣賞受賞
  • 平成24年度地域食品ブランド表示基準 「本場の本物」に認定
  • 平成27年 ミラノ万博へ参加
  • 平成29年度飛騨市推奨特産品として認定